歯科医院内で起こる「伝えたつもり」と「聞いたつもり」院長とスタッフの“認識のズレ”の正体
- 華衣 瀬沼
- 5月17日
- 読了時間: 2分
更新日:6月4日

「そんなつもりじゃなかったのに、なぜかうまく伝わっていなかった」
「言われたことはやっているけど、なんか噛み合わない」
歯科医院の中で、こんな「ズレ」を感じたことはありませんか?
私は、院長先生とスタッフのあいだにある「認識のズレ」は、決して誰かが悪いから生まれるものではないと思っています。むしろその多くは、立場の違いからくる「見えている景色の違い」にあります。
たとえば、院長先生は医院全体の流れや経営、リスク管理を常に考えながら動いています。
一方でスタッフは、患者さんの目の前で、今日という現場を必死に回している。その中で使う「ちゃんと」「きちんと」「早めに」などの言葉は、お互いにとって意味することが全然ちがうのです。
それなのに、「言ったのに伝わっていない」「何度も同じことを言っているのに理解してもらえない」と、「伝わらなさ」を相手の問題にしてしまうと、関係性はぎくしゃくしてしまいます。
では、どうすればこのズレに向き合えるのでしょうか。
私はまず、こんな問いかけから始めてみることをおすすめしています。
「自分の言葉は、相手にどう届いたか?」
そしてもうひとつ、
「相手がそのように受け取った背景には、どんな日々や視点があるのか?」
この2つを意識するだけでも、「うまくいかないコミュニケーション」が、「関係性を深める対話」に変わっていくことがあります。
harmoniaでは、単に「伝え方」や「注意の仕方」を指導するのではなく、院長とスタッフそれぞれが、自分の立ち位置や言葉のクセに気づき、「ズレ」が起きる仕組みそのものを共有していくサポートを大切にしています。
「わかってくれない」の前に、「ちがって見えている」という視点を持てるかどうか。その小さな意識の変化が、医院の空気をぐっと柔らかくしてくれるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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