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【「仕組み化」と「ルール化」③】ルールは「縛る」ものではなく「関係性を育てるもの」

こんにちは。harmoniaの佐藤京子です。

 

前回は、「仕組み化」と「ルール化」の具体的な違いをお伝えしました。


今回は、もう一歩踏み込んで、「ルールって何のためにあるのか?」ということについて考えてみたいと思います。


現場でよく見かけるのが、「問題が起きたからルールをつくる」という流れです。


たとえば、


  • ミスが起きた →「次からは○○は禁止ね」

  • 誰かが時間に遅れた →「遅刻3回でペナルティ」

  • 対応に差が出た →「全部こういう時はこうして」

 

こうしたルールの作り方は、一見「対策をした」ように見えます。


たしかに、ルールで統一することには意味があります。でも、そのルール、背景や理由をちゃんと共有しているでしょうか?スタッフにとって、それはただの「指示」や「禁止」になってはいないでしょうか?


ルールは、本来誰かを縛るためのものではなく、お互いが安心して働けるようにする「関係性を育てるもの」であるべきです。


にもかかわらず、

ルールをつくったことで、院長先生は「自分はやることをやった」と思ってしまう

スタッフは「ルール通りにやったのに」と言って、かえって責任感が薄れる


…そんなすれ違いが起きてしまうことも少なくありません。

 

だからこそ、ルールをつくるときに大切なのは、


  1. 問題の背景を丁寧に掘り下げること

  2. 上の立場の人こそ、「自分の伝え方」や「関わり方」を振り返ること

  3. スタッフと対話しながら、納得と実感のあるルールを「ともにつくる」こと


ルールをつくることは、スタッフを管理する手段ではなく、よりよいチームの関係性を育てるプロセスです。


つまり、ルールも仕組みも、「上が作って下に渡すもの」ではなく、現場に流れる「共通のリズム」を整えていくものなのです。

 

この3回シリーズでお伝えしてきたのは、「伝わらない」「バラバラで困る」と感じたときこそ、「ルールと仕組みの違い」を見直すタイミングだということ。


見直しを重ねることで、現場に流れる空気やリズムが、少しずつ整っていきます。「うまくまわっている」という実感が、きっとチームの中に広がっていきます。

 

皆様の医院にも、そのリズムが流れますように。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 
 
 

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